京都精華大学マンガ・人文・ポピュラーカルチャー学部卒展

マンガ学部と人文学部・ポピュラーカルチャー学部の卒展を見にいった。遅まきながらざっと紹介。
マンガ学部の卒展は京都国際マンガミュージアムで10時から18時まで。
アニメーションコースは上映会形式で、Aライン、Bラインに分けて21本の短編を上映。それぞれ35分ほどかかるので余裕を見てご来館を。タイムスケジュールは以下の通り。
Aライン 11:00~:12:40~:14:20~:16:00~
Bライン 11:50~:13:30~:15:10~:16:50~
個人的にはAラインの「トウフ、宇宙へ」とBラインの「観戦」が面白かった。
ギャグマンガコースとキャラクターデザインコースは今年が初卒展。ギャグマンガはさすがにエンターテイメントしていて卒展の概念にとらわれないサービスっぷり。キャラクターデザインは絵のうまい学生が多いのは当然、立体で頑張っている学生もいて楽しめる。
マンガプロデュースコースは展示に工夫があり、ずっと見やすくなった。マンガ、ネーム原作、研究などの個性的な発表が並ぶ。カートゥーンコースはどんどん自由になっている感じ。一枚絵も面白い作品が並ぶし、連作にとてもセンスのいい作品があった。上手いなあ。
そして我らがストーリーマンガコースは展示にも力を入れているけど、今年は読んでもらうことを第一に工夫をしました。ぜひお時間許すかぎり気になる作品を読んでやってください。

人文・ポピュラーは京都精華大学での開催。人文は明窓館101教室での展示。こじんまりとした展示だけど内容はバラエティに富んでいる。マンガを描いている学生がいて、マンガ学部の学生に比べても遜色ないし、人文で学んできたことが生かされている感じで感心した。音楽コースとファッションコースからなるポピュラーカルチャー学部初の卒展「THE PORT」は友愛館全館を使っての展示。ちょっと学祭感覚の新しい卒展の形に挑んでいる。気になる方は「#ぽそつ」で検索!

京都精華大学卒業制作・修了制作展も残すところ18日と19日の2日間。ぜひ学生たちの4年間の学びの成果を御覧ください。
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京都精華大学芸術・デザイン学部卒展

今日から京都精華大学卒業・修了制作展である。
マンガ学部は京都国際マンガミュージアムで、芸術・デザイン学部は京都市美術館で、ポピュラーカルチャー学部、人文学部は京都精華大学でそれぞれ4年間の成果を発表する。
昨日と一昨日はストーリーマンガコースの卒展搬入で大わらわだったのだが、初日の今日は京都市美術館の芸術・デザイン学部の卒展と京都市美術館別館の芸術・デザイン・マンガ研究科の修了制作展をのぞいてきた。

芸術学部7コースとデザイン学部6コースの卒展なので、京都市美術館の卒展だけでも全部回るのはけっこう時間がかかる。
今年は1階がデザイン学部と映像コース、2階が映像以外の芸術学部だった。
まず1階のデザイン学部の展示から見る。
さすがにデザインを勉強している学生は展示そのもののセンスがいい。作品もバラエティに富んでいて、映像やインターラクティブな作品も多かった。ヴェロキラプトルがダンスを踊っているCG作品とかもあって楽しむ。平面作品もマンガの学生とはぜんぜんタイプの違う作品が多くて刺激になる。プロダクトやライフクリエーションの実用性の高い作品もいつもながら感心させられる。映像コースはいつも全部見きれなくて残念なのだが、映像インスタレーションの作品は楽しい。中に人がいる作品があったが、彼は会期中ずっと作品の中にいるのかな。
2階の芸術学部も力作揃い。個人的には洋画に印象深い作品が多かった。立体、陶芸も面白い。
芸術・デザインの学生に何人かは知っている学生がいて、とても充実した作品を出していたのも嬉しかった。

京都市美術館から少し離れた京都市美術館別館では研究科(大学院)の修了制作展をやっている。京都市美術館に来られたらぜひこちらにも足を伸ばしてほしい。学部生とはまた一味違う駆け出しアーティストの作品が見られる。迫力があるし洗練されている。

ついでに近くのギャラリーをいくつか回る。美術館は17時までだが、ギャラリーは普通もっと遅くまで開いているので卒展の後にいくつか回ることが出来る。MORI YU GALLERYの花岡伸宏展は精華の立体の卒業生の個展。木彫にいろいろ他の素材も組み合わせて摩訶不思議な作品を作る。以前Gallery PARCで見てとても印象に残った作家。前に見たときのちょっとおかしみのある表現とはまた違って謎めいた静謐な感じの作品を展示していた。最近注目を集めている若手作家である。

今日卒展・修了展で見た学生・院生の中からも作家として活躍する人が出てくるだろう。楽しみだ。
京都精華大学卒業・修了制作展は2月19日まで。
花岡伸宏展「入念なすれ違い」は3月5日まで。

メアリー・カサット展

今日は美術館巡り。
洋画コースの生駒泰充先生が出品されている二紀展を見に京都市美術館に行って、ついでに同じ京都市美術館の若冲展とお隣の京都国立近代美術館のメアリー・カサット展を見てきた。
二紀展の生駒先生の作品は素晴らしかったのだけど、残念、会期は今日までである。
若冲展とメアリー・カサット展はついでに見に行った。たぶんついでがなければわざわざ見に行かなかった。
若冲は水墨画が中心で若冲の筆さばきはかっこいいのだが、いかんせん最近の若冲ブームで人が多い。
まあ東京都美術館の若冲展に比べればずっとましだったのだが、人混みが苦手なので見やすい作品だけ見てそそくさと出てきてしまった。
で、メアリー・カサットである。
この印象派の女性画家については全く知らなかったし、母子像の画家と聞いてもあんまり興味をそそられなかった。
最初の部屋に展示されている「赤い帽子の女性」と言う絵を見ておっと思った。
下ぶくれの顔、赤い頬、団子鼻、太い眉、お世辞にも美人という顔ではない。
でも個性的でリアルで生き生きしている。
メアリー・カサットの描く女性は(女性の絵が大半なのだが)、それぞれに、顎がはっていたり、目がくぼんでいたり、強情そうだったり、生意気そうだったりして、一人一人がとても個性的だ。
理想化された女性像ではなく、それぞれのモデルの個性を尊重して描いていることがよく分かる。
カサット自身パリの国立美術学校が女性の入学を認めていなかった時代に単身フランスに渡って(カサットはアメリカ生まれ)絵の修行をした人である。
強い意志と聡明さを持った個性的な女性だったに違いない。
絵のタッチも同時代の多くの男性画家に比べても大胆である。
確かに母子像を多く描いた画家なのだけど、女性画家と言うだけで「母性的」とか「繊細」とか「温かいまなざし」とかいう言葉と結び付けられてしまうのは違うのではないかと思った。
僕自身、女性で「母子像の画家」と聞いてそういうステレオタイプな印象を持ったのだが。
ちなみに展示されている絵の中で一枚いかにも典型的に可愛らしい少女の絵があるのだが、その絵のタイトルは「青い服を着た少年(No.2)」である。

コレクション展の「梶原緋佐子」と「創る女たち」(テキスタイルコースの上野真知子先生の作品も展示されている)という特集もカサットに合わせた女性特集だが、当然ながら一人一人が全く違う個性だ。
クリエイターにとって女性であることが特別の意味を持たない時代が早く来ればいいのに、と思う。

ダリ2展

わあ、前に日記更新してから7ヶ月も経ってた。大丈夫です。生きてます。

京都市美術館の「ダリ展」と京都文化博物館の「ダリ版画展」をはしごした。
毎度のことながらだいたい会期終わり近くになって慌てて見に行くパターン。
今回のダリ展、20世紀を代表する大画家ダリ、というより才気あふれるイラストレーター・ダリを見にいくつもりで行くといいかも。
油絵の大作も幾つかあるけど、これぞ代表作という感じの絵は案外少ない。
その代わりダリが手がけた挿絵が両展覧会でけっこうな数見られる。
「ダリ展」の方に「ドン・キホーテ」、「三角帽子」、「不思議の国のアリス」「秘密の詩」の挿絵が、「版画展」の方には「神曲」、「毛皮を着たヴィーナス」、「トリスタンとイズー」、「雅曲」の挿絵がある。
どれも版画なのだがそれぞれスタイルを変えていて、ダリ、なかなか職人である。
ダリの「アリス」や「毛皮を着たヴィーナス」なんて聞いただけでそそられるでしょ。期待を裏切りません。
ペドロ・アントニオ・デ・アラルコンという人の小説「三角帽子」は知らなかったが、挿絵はとてもいい。蝶をモチーフにしたけっこうお洒落な挿絵だ。本になってるならほしい。
他にイラスト的な作品としてはダリ展の「ガラの晩餐」、版画展の「シュルレアリスムの思い出」などがあるのだが、両方70年代の作品なので、ポップを通り越してサイケである。
なるほど、ダリはサイケのご先祖でもあったのだ。時代がダリに追いついた、というやつだ。

あと、ダリ展の方では初期の作品を見ることが出来る。キュビスムのダリとか新印象主義のダリとかがあって、最初からめちゃくちゃ器用な人だったんだなあ、と思った。
ダリ展、ダリ版画展ともに9月4日まで。個人的には版画展おすすめですよ。ダリ展のチケット見せると200円引き。

IMARI展と四谷シモン展

出掛けにスマホの充電が切れた時のための充電器を念の為にかばんに入れたのはいいが、肝心のスマホ本体を置いていったのでは何のための充電器か分からない。
時計も持たなかったので時間も分からないし、カメラも持たなかったので写真も撮れない。
そもそも行き先の情報もよく分からない。

そんな迷子のような気分で、まず大阪市立東洋陶磁器美術館の「IMARI」展に行く。
ヨーロッパの宮殿を飾った輸出品としての伊万里焼の展覧会。
まあそういう歴史的なことに興味があったわけではないのだが、なかなか豪奢で面白かった。
今描いているマンガにちょこっと使う予定。

そして本来の目的は西宮市大谷記念美術館の「四谷シモン」展。
もっと早く行く予定が色々とずれ込んで最終日に行くことに。
スマホがないので、そもそも最寄り駅が分からない。
とりあえず阪神電車で西宮まで行く。
タクシーを拾うが、美術館の名前がさらにうろ覚えである。
西宮が最寄り駅ではなかった気がしたので、タクシーでどれだけかかるかも心配だ。
幸い、ワンメーターに毛が生えたくらいで着いた。
ちなみに最寄り駅は阪神なら香櫨園、阪急なら夙川である。

最終日は四谷シモンさんのギャラリートークとサイン会がある。
サイン会は先着100名で整理券が配られるのだが、僕は72番だった。
紅葉づいた日本庭園を背景に四谷シモンさんの人形がおいてあるロビーはなかなか不思議な取り合わせで、そこは写真も撮れたのだが、写真を撮れる機械の持ち合わせがない。
ギャラリートークもロビーにいる間は撮影可だったのだが、それも撮りそびれる。
ギャラリートークが始まる前に一通り見る時間があった。
澁澤龍彦を失い、東方キリスト教にはまっていた時期の天使の連作がとりわけ印象深い。
特に箱に入った三体。
おなじみの少年少女の人形ももちろん美しい。

ギャラリートークが始まると四谷シモンさんの声はマイクを通しても聞き取りにくいのだが、とつとつと語る語り口がこれらの作品を作った人形作家らしい。
創作人形というあまり前例のないジャンルをこつこつと迷いながら作ってきた人の言葉だ。
個々の作品を語るときは声のトーンが少し上がった。
ご本人も言われるとおり、どの作品も四谷シモンさんの分身なのだと感じる。

サイン会の時は握手もしてもらった。
あたたかい手だった。

帰りの雨のためか迷子の気分は去らなかったが、いいものを見ることができた一日。
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