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悪夢の夜

いや、別に僕が悪夢に悩まされたわけではないんだけどね。
今日観た映画が「悪夢探偵」と「ダーウィンの悪夢」だったというだけで。

「悪夢探偵」は塚本晋也監督の最新作。
タイトルからちょっとコメディ色のある映画かと思っていたら直球のホラーでした。
塚本監督があのテンションでホラーを撮ればそりゃ怖い。
映像は悪趣味すれすれのところまで行きながら、品格を崩さない。
俳優塚本晋也も熱演である。
しかしストーリーそのものにはさほど新味を感じなかった。
塚本作品としてはちょっと物足りないかな、というところ。
シリーズ化されるらしいので続きは楽しみ。

もう一本の「ダーウィンの悪夢」はドキュメンタリー映画。
タンザニア、ヴィクトリア湖の巨大な外来魚ナイルパールは国際的な商品としてその地域の大きな産業になっていく。
そのナイルパールを軸に、ヴィクトリア湖畔に暮らす人々の姿が描き出されるのだが、エイズ、売春、ストリートチルドレン、粗悪なドラッグ、果ては武器輸出まで、グローバリゼーションの末端で何が起きているのかをカメラは容赦なくさらけ出していく。
タイトルは、ヴィクトリア湖が種の多様性から「ダーウィンの箱庭」と言われていたことから、その多様性が外来魚によって失われていく現実を指しつつ、外から来た大きな力がその土地を荒廃させていくことの比喩にもなっている。
ナイルパールは日本でも普通に売られているものらしく、食卓から辿っていった先に何があるのかについての想像力が試される映画。
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どろろ

友人Yと「どろろ」を観に行く。
塩田明彦監督の作品は「害虫」と「カナリア」を観ていて、力のある監督だと思っていた。
その監督が「どろろ」を撮るというのでけっこう期待していたのである。
以下ネタばれ。





舞台が中世日本ではなく、一種の異世界ファンタジーになっている。
「どろろ」という実写でやるには、いささか無理がある作品を映画化するための方便だということは理解出来る。
特に寿海が百鬼丸に手足を与えていく場面は、マンガのように木や陶器で作った手足を与えるのではなく、フランケンシュタインものを強く意識した、マッドサイエンティスト風バイオテクノロジーの味付けがしてある。
今映画化するのなら、これくらいしないと説得力がないという判断だろう。
それも理解できる。
理解は出来るが、そのために原作の持つ土臭さのようなものが薄れたのは確かだ。
舞台については日本かもしれないし、全くの別世界なのかもしれない、というくらいの突き放し方でよかったんではないかと思う。
柴咲コウのどろろは意外に違和感がなかった。
むしろびわ法師のおっさんの頭に髪がふさふさ生えている方が気になった。

エピソードはどろろと百鬼丸の生い立ちと、鯖目のエピソードが使われているが、あとはオリジナルで、特にクライマックスの醍醐景光、多宝丸とのエピソードは大きく変えられている。
原作では景光との決着がわりとあいまいな感じのまま終わるのだが、映画ではそこはきちんと決着をつけざるをえない。
で、肝心のクライマックスなのだが、かなり甘口の仕上がりになってしまった。
百鬼丸の葛藤の描き込みが不十分だし、多宝丸の物分りがよすぎる。
いろいろ試行錯誤した結果だと言うのは観ていて分かるんだけど、なにか無理に大円団に持っていったという感じで、結果釈然としないものが残る幕切れになった。

「どろろ」の映画化というハードルの高い仕事に挑んで、かなり健闘した作品だとは思う。
しかし、原作の持つ暗い情念や怒りのようなものは薄れ、全体に甘口だ。
いいところもたくさんある映画なのでそれだけに、惜しい、という感じがする。

卒展搬出

今日は卒展搬出。
集合時間の9時にはまだ誰も来ていないんじゃないかと危ぶんだのだけど、けっこう来ていた。
疑ってすまん。
搬出の方はけっこうてきぱき進んできれいに終われた。
みんなご苦労様。
僕としては、卒展搬入、入試、卒展搬出、という早朝(僕基準)出勤がこれで終わるのでたいへんありがたい。
明日からは夜型生活に戻ると思う。
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