東宝特撮ナイト第10夜(「ドゴラ」と「地球最大の決戦」)

公開順に東宝特撮映画を観ていく東宝特撮ナイト、だいぶ間が開いたけど、今回観たのは前回の「モスラ対ゴジラ」に続き、1964年の「宇宙大怪獣ドゴラ」と「三大怪獣 地球最大の決戦」。
この年は3本も東宝怪獣映画が封切られたんだな。
ちょうど半世紀前のことである。

「宇宙大怪獣ドゴラ」については2011年1月7日の記事に書いている。
前にも書いたけど、僕は人間から遠く離れた怪獣というのがわりと好きだ。
「ウルトラQ」のバルンガとか「ウルトラマン」の四次元怪獣ブルトンとか「帰ってきたウルトラマン」の光怪獣プリズ魔とか。
ドゴラはそういうなんだかよく分からない系怪獣の元祖だと思う。
都市上空を舞うドゴラはゴジラやキングギドラと比較にならないほど巨大で、しかも増殖するのだ。
増殖してからの映像が今ひとつなのが残念だが、空から無数の触手が伸びてきて人類を襲い始める、とかいう展開になれば面白かっただろうなあ。
当時はそれは予算的にも時間的にも無理だったんだろうけど。
東宝特撮で一作マンガ描かせてやる、と言われたら案外ドゴラ選ぶかも知らん。

ところで、この映画の原作は丘美丈二郎という人なのだが、なんかよく見る名前だなあと思ったら、「地球防衛軍」「宇宙大戦争」「妖星ゴラス」とこの「宇宙大怪獣ドゴラ」の原作がこの人だ。
一時期の東宝SF路線のほとんどがこの人の原作ということになる。
戦前からの探偵小説家で、SF的な作品も書いていて、そこをプロデューサーの田中友幸に買われて東宝特撮映画の原作を手がけるようになったらしい。
もっともその頃には小説は書かなくなっていたらしいが。
今手に入るのあるのかな、と思って調べたら、なんと全小説を二巻本に収めたものが出ている。
ほしい!と思ったが、海野十三全集もまだちょっとしか読んでないので思いとどまった。
そのうち買ってやる。

「三大怪獣 地球最大の決戦」についてはの2009年11月1日の記事に書いている。
この時期の怪獣映画の充実ぶりを示す傑作だ。
短い時間に様々な要素を詰め込んで飽きさせない。
モスラがゴジラとラドンを説得しようとする下りは子供の頃テレビで見て、さすがにそれはないだろう、と思ったものだが。
キングギドラの美しさは怪獣映画屈指のものだと思う。

この映画にはセルジナ国の暗殺団の一員として黒部進が出てくる。
子供の頃はハヤタ隊員がなんでこんなちょい役で出てるのか疑問だったのだが、それは順序が逆で、黒部進は前年の1963年にデビュー、この映画が東宝特撮映画初出演で、「ウルトラマン」は2年後の1966年である。
もっとも「ウルトラマン」以降も東宝特撮映画ではあまり大きな役を演っていないのだが。

「宇宙大怪獣ドゴラ」ではダイヤ強盗をめぐるストーリーが、「三大怪獣 地球最大の決闘」ではセルジナ国のサルノ王女をめぐるスト−リーが上手く絡められていて、こういうサブストーリーの上手さは脚本の関沢新一の力なのだろう。
あと、二本とも若林映子が出ていて、強い印象を残す。
天本英世は「ドゴラ」ではダイヤ強盗団の変な中国人(?)、「地球最大の決戦」ではサルノ王女の家臣役で出てきて、出番は少ないながら印象深い。

次回は「怪談」。
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を観た。
僕の周りでわりと評判がよかったので、楽しみにしていたのだ。

なんというかとても懐かしい匂いのするSF映画、というよりスペオペ映画だった。
はっきり言って目新しさはほとんどない。
にも関わらず、観ていてとても気持ちのいい映画だった。

全く違うベクトルを向いた犯罪者5人(?)がチームになっていくストーリーがいい。
こういうチームが出来上がっていく映画はわくわくする。
「アベンジャー」には正直いって乗れなかったのだが、今回は純粋に楽しめた。
イメージは最初の「スター・ウォーズ」に近いが、僕はむしろ寺沢武一さんの「コブラ」を連想した。
キャラクターのアクの強さはコブラと似ている。
どのキャラクターも魅力的だが、樹木人間のグルートがやはりいい。
アライグマの姿をした凶悪犯ロケットとのかけあいが楽しい。

主人公のピーター・クイルは子供の頃に地球からアブタクトされてきた主要登場人物中唯一の地球人だが、母親の形見の70年代ロック&ポップスの入ったカセットを肌身離さず持っている。
これは原作にはない設定らしいが、この楽曲が劇中で使われいい味を出している。
特に敵陣に乗り込むところで使われたランナウェイズの「チェリー・ボム」は僕にとってはタイムリーで、テンション上がった。
先々月のダコタ祭で「ランナウェイズ」観てからしょちゅう聴いてたからね。
さっそく輸入盤のサントラも買った。
知っているのはランナウェイズとデヴィッド・ボウイとジャクソン5くらいだけど。
ラストのマーヴィン・ゲイ&タミー・テレルの「AIN'T NO MOUNTAIN HIGH ENOUGH」は名曲だな。
ソウルとかR&Bとか聞かないんで知らなかったけど。

ちなみにこの主要登場人物中、地球人が主人公だけ、という設定で僕が思い出すのは不二子・F・不二雄先生の名作「モジャ公」。
あれにも悪い宇宙人いっぱい出てきたね。
道理で懐かしいわけだなあ。

あ、スタン・リー、今回もどこかに出てたらしいけど気がつかなかった・
続編もあるらしいので、DVDでスタン・リーチェックしたりしながら楽しみに待つことにしよう。

話はちょっとそれるが、この映画を観ていて、「コブラ」の実写映画観てみたいなあ、と思った。
今の技術でアーマノイド・レディやクリスタル・ボーイ映像化したらかっこいいと思うんだけどな。
日米合作とかで作らないかな。

るろうに剣心/伝説の最期編

先月の「るろうに剣心/京都大火編」に引き続き「るろうに剣心/伝説の最期編」を観た。
マンガやアニメを原作にした映画は多いが、これほど作品的にも興行的にも成功した例は皆無に近いのではないか。
明治の日本を舞台にし、そこは大河ドラマ「龍馬伝」も手がけた大友啓史監督のこと、きっちり作りこんであって、そこにいかにも「マンガ的」なキャラクターを配置する。
このバランスが上手くいったケースは日本映画ではほとんどなかった。
エポックメイキングと言っていい映画だと思う。
特に藤原竜也演じる志々雄真実というキャラクターは現実的に考えればありえないキャラクターなのだが、この映画の中では見事にリアリティーを獲得している。
藤原竜也は美貌を火傷メイクと包帯で隠しての熱演。
こういうありえないキャラクターをリアルに描く手法はアメコミ映画ではかなり確立されている。
しかし日本で上手くいった例は極端に少ない。
「CASSHERN/キャシャーン」も「鮫肌男と桃尻女」も「カムイ外伝」も「どろろ」も「デトロイト・メタル・シティ」も見どころがないでもないけど、今ひとつだった、
「デスノート」はそれなりに原作のキャラクターを再現していたが、ストーリー的に弱かった。
観ていない映画も多いが、あまりよい評判を聞かない。

そんな中、「るろうに剣心」の健闘ぶりは特筆ものである。
もちろんストーリー上の難点はいくつもある。
志々雄の資金源についてもよく分からないし、蒼紫というキャラクターも映画を観る限り必然性に欠けた。
しかし映画は熱気を失わずに最後まで疾走する。
誰もが言うように、アクションがすばらしい。
今回では剣心(佐藤健)と宗次郎(神木龍之介)の対決が印象に残った。
とにかく速い。
クライマックスの志々雄との死闘も派手で見応えがある。
美術の素晴らしさがアクションを引き立てている。

今年は「るろうに剣心」二作と「ルパン三世」が公開されたことで、日本のマンガ原作の実写映画にとっては記念すべき年になるかもしれない。
今後、これがスタンダードになっていけば、日本には映画にして面白いソフトはいくらでもあるのだ。
そうなるといいな。

ここまで書いていて今さら言うのも気が引けるが、実は原作を読んでいない。
原作を読んでから、もう一度三部作を通して観たいと思った。
もう全巻ポチりましたよ。

秋のスポーツ祭

今月12日は地域のスポーツ祭だった。
去年から地域の体育振興会、略して体振の役員というのをしている。
任期は2年である。
そういうわけで、地域のスポーツ祭ともなれば参加しないわけにはいかないのだ。
去年は入試と重なっていて残念ながら(?)出場できなかったのだが、今年はがっつり参加した。

正直なところ、台風来てくれたら休みになって助かるなあ、と思う程度には面倒だった。
朝は憂鬱だった。
しかし行ってしばらくするとそれなりに楽しくなってくるものである。
なんといっても高校の体育祭以来何十年ぶりかのスポーツ祭である。
ああ、なんか懐かしいな、こういうの。
石灰で線引いてるの見ても懐かしい。

体振は人数の足りていない種目には全部出る。
人数集めも大変だったのだが、それは大先輩におまかせだった。
僕は審判係もしていたので、自分が出る種目以外では審判役もした。
審判、って言っても4位の人に4位のカードを渡す、とかそういう簡単なお仕事。

出場したのは、町別対抗リレーボール競走、混合町別対抗綱引き(予選の部)、町別対抗400才リレー、混合町別対抗綱引き(決勝の部)、町別対抗年齢別リレーの5種目。
本当は町別対抗四人むかで競争とかにも出場する予定だったのだが、後述するように名誉の負傷をして免除してもらった。
しかしそれにしてもリレーに二つも出てるのだ。(リレーボール競争も入れると三つ)
走るの遅いのに。
学校時代もリレーなんて出たことないよ。

400才リレーというのは、走者11名の年齢が400才以上になるようにしてあるリレー。
100メートル走らなければならない。
100メートル全力で走ったのなんて何十年ぶりだろうか。
100メートルはおろか、全力疾走というものを何十年もしてない。
それをいきなり練習もなしに走るのだ。
バトンを渡されても、なんだかからだがふわふわして上手く走れない。
走っているのか泳いでいるのかもよく分からない感覚だ。
次の走者が見えてきてバトンを渡す直前に足がもつれて派手にこけた。
こけたままバトンを渡した。
右の肘のあたりを派手に擦りむいた。

体振に看護師の人がいて、手当をしてくれた。
綱引きの時にずれるといけないというので包帯もしてもらって、実際の怪我よりだいぶ派手なことになった。
ちなみに去年バレーボール大会に出た時も僕は足を捻挫している。
出るたんびに怪我をしているかっこうだ。

いくつかの競技は怪我を理由に免除してもらったが、年齢別リレーは50歳代が僕しかいないという理由で、やはり走ることになった。
小学生から始まって、50歳代がアンカーである。
アンカー。
やだなあ。
それだけは勘弁してほしいなあ。
と思ったが仕方ないのだった。
4つの町で競うのだが、僕の前までは三位だった。
子どもたちはなかなか健闘していた。
なんとか三位を保たねば。
あと、こけないように気をつけねば。
そう思って走ったのだが、あっさり抜かれた。
50歳代でも鍛えている人は鍛えているのだ。
全然勝負にならない。
面目ない。

綱引きは勝ちましたよ。
やっぱり勝つと気持ちいいなあ。

終わったあとは公民館で懇親会。
買い出しにも行った。
まあ、たまにはこういう日があっていい。
来年は体振ではなくなっているけど、出ろと言われれば出てもいい気にはなった。
でもリレーはもう勘弁してほしいなあ。

エクソシスト

先月は個人的に忙しかったので、月極映画祭をお休みした。
本当は「老人映画祭」の予定だったのだけど、それはまたそのうちやります。
10月は、今年7月30日に亡くなったメークアップ・アーティスト、ディック・スミスの追悼映画祭。

メークアップ・アーティストが映画の花形だった時代がある。
特に1980年代の特殊メイクはこの時代のSF・ホラー映画の目玉であることが多かった。
1981年にはアカデミー賞にメイクアップ賞が新設されている。
今やCGにかなりの部分を取って代わられた感があるが、今でもSFやファンタジーやホラーには欠かせない技術だ。

ディック・スミスは1922年生まれ。
「遊星からの物体X」などのリック・ベイカーは弟子に当たる。

今日観たのは「エクソシスト」。
言わずと知れた1973年のオカルト映画の名作である。
劇場では観ていないのだが、ビデオの時代に何回か観ている。
劇場公開版とディレクターズカット版があるが、今回は劇場公開版で観た。

以前観たのはだいぶ前なので、色々と忘れていた。
リーガンの母親が有名な女優であるという設定は全く覚えていなかった。
劇中で撮影される映画が「いちご白書」を思わせるようなニューシネマ風の映画なのは時代だなあ。
ショッキングなシーンばかり記憶していたが、全体としては端正でストイックな印象の映画。
マイク・オールドフィールドの音楽もごく一部でしか使われておらず、リアリズムに徹している。

とは言え悪魔に憑かれたリーガンの描写にはさすがに今観てもショッキングで、よくこれを14歳のリンダ・ブレアに演じさせたなあ、と妙なところで感心した。
すごいセリフ言わせてるからなあ。
リンダ・ブレアの演技力とディック・スミスのメイクが相まって悪魔憑きという現象がリアルに映像化された。
ディック・スミスはリンダ・ブレアのメイクを何段階もにわたって細かく変化させている。
唇がひび割れ、顔に傷が入り、顔色もだんだん人間離れしていく。
唇の腫れてひび割れた感じなんかはとてもリアルで繊細。
リーガンはパーティの客の前でおしっこを漏らすシーンに始まり様々は液体を体から噴出させるのだけど、からだの中から何か得体のしれないものがこみ上げてくる、という身体観は80年代ホラーの定番になる。
単なる映画のはやりではなく、その時代の身体観が反映されているのだろうという気がする。
そこに特殊メイクという技術がすっぴりとはまるのだ。
1973年の「エクソシスト」ではそれほど突拍子もない特殊メイクは使われていないが、これからホラー映画、SF映画の身体イメージはどんどん極端な方向に進む。

次回は1980年の「アルタード・ステーツ/未知への挑戦」を観ます。
ちなみにディック・スミスは「ゴッド・ファーザー」とか「タクシー・ドライバー」とか「アマデウス」とか趣味のいい映画のメイクもたくさん担当していますが、今回はそういうのは観ません。
あしからず。
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おがわさとし

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