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リミッツ・オブ・コントロール

京都シネマにジム・ジャームッシュの新作「リミッツ・オブ・コントロール」を観にいく。
以下ネタバレ。

不思議な映画だ。
主人公は「ナイト・オン・ザ・プラネット」のパリ編でタクシー・ドライバーをしていたイザック・ド・バンコレ。
彼は「自分こそ偉大だと思っている男を墓場に送れ」というそれだけの任務を与えられてスペインに赴く。
そこで次々にコードネームだけの仲間に会い、謎めいた会話をして次の場所に移動する。
有名俳優が多数出演するが、一人一人の出番は少なく、主人公と会話しては消えていく。
ジャームッシュ流のミニマリズムが発揮されていて、同じやりとりが何度も反復して使われる。
主人公は極度にストイックで、いつもエスプレッソを別々のコップで2杯注文する。
最後に主人公はビル・マーレー扮する「アメリカ人」を殺し、どうもそれで任務が完了したらしい。
しかし「自分こそ偉大だと思っている男」が「アメリカ人」というのはちょっと当たり前過ぎないか。
この映画には何度も鏡のモチーフが現れる。
任務が完了した後、合わせ鏡の中の無限の自己像を見るシーンもある。
それはなんとなく「自分こそ偉大だと思っている男」が主人公自身であることを示唆しているようにも見える。
少なくとも「アメリカ人」は自分の中の「アメリカ人」なのだろう。
主人公とは全く正反対の性格に見える「アメリカ人」は主人公の鏡像なのではないか。

なんてことをいろいろ考えながら観た。
タイトルの意味とか、最後に現れる「NO RIMITS NO CONTROL」の意味とか、これはどういう意味だろう、ということを常に考えさせられる。
ジャームッシュのオムニバス映画はあんまり何も考えなくても笑いながら観れるんだけど、長編はいささか小難しい。
一見不条理映画的だが、すごく計算されている感じも伝わってくる。
でも映画的なリズムは心地よく、映像は美しく、観ていて引き込まれる。
長編第2作の「ストレンジャー・ザン・パラダイス」を学生時代に観て以来、ジム・ジャームッシュはずっと気になる監督であり続けている。
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