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にっぽん昆虫記

京都みなみ会館で「日活映画100年の青春」という特集をやっている。
観たい映画が目白押しなのだが、スケジュールがなかなか合わない。
今日は、これはなんとしても、と思った今村昌平監督「にっぽん昆虫記」を観た。

1963年の映画なので、僕が生まれてすぐの映画だ。
大正から1963年まで、東北の寒村でててなし子として生まれた一人の女の半生を描いた映画。
左幸子が主人公松木とめを演じて、ベルリン国際映画祭の主演女優賞を受賞している。
映像が濃い。
全編生のエネルギーが横溢している。
人間描写の容赦なさも今の日本映画にはない密度。

この映画のタイトルの「昆虫記」は主人公たちの生き様を地を這う昆虫に例えたものだと思うけど、冒頭、その地を這う昆虫がアップで映る。
マイマイカブリのようである。
細長い頭をカタツムリの貝殻の中に突っ込んで肉を食べることからその名前がある。
マイマイカブリはオサムシ科の昆虫だ。
手塚治虫のペンネームの元になった昆虫の仲間なのである。

手塚先生は、たぶんこの映画を観ている。
冒頭、マイマイカブリが出てきたところで、手塚先生はにやっとしたと思う。
後年、手塚先生はタイトルもよく似た「人間昆虫記」という作品を発表している。
このマンガも人間を昆虫に例えており、一人の女を中心としてどろどろした人間関係を描いているところも似ている。
何より、全集版の「人間昆虫記」の表紙には複数の昆虫が描かれているのだが、その中の一匹がマイマイカブリなのである。
たぶん、これはマンガの巨匠から映画の巨匠に向けた目配せだ。
使わせてもらいましたよ、という印にマイマイカブリをさりげなく配したのだろうと思う。
そういうことを想像すると楽しい。
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