展覧会三つ(その二)

そんなわけで、ちょっとフラストレーションのたまった状態で京都市美術館を出た。
スマホを見ると(僕は時計を持ち歩いていない)3時半。
京都市美術館に着いたのが2時くらいだから、二つ展覧会見て1時間半くらいしかかかっていない。
これならもう一つ見れるかな、と思って向かいの京都国立近代美術館でやっている「交差する表現 工芸/デザイン/総合芸術」という展覧会も見ることにした。
ちょっと気になってたんだけど、どうもなんの展覧会なのかよく分からなくてパスしてたのだ。

第1部と第Ⅱ部に分かれていて、第Ⅰ部は「<工芸>表現の一断面」、第Ⅱ部は「美術館と<工芸>-所蔵作品より」となっている。
第Ⅰ部では、工芸と美術の交差がテーマの展示で、例えば狩野芳崖の「悲母観音」とそれを元にした綴織作品が並べて展示されていたり、浅井忠がデザインした蒔絵の工芸品が展示されていたりする。
竹久夢二にもかなりのスペースが割かれていて、夢二のポスターや挿絵だけでなく、ポップな千代紙のデザインなんかも展示されている。
その他、前衛的な陶芸作品、創作版画なんかが展示されていて、面白く見た。
上野リチという人は初めて知ったが、壁紙のデザインなんかすごく面白い。

第Ⅱ部は近代美術館がかつてやった工芸系の展覧会の再現になっていて、陶芸、ガラス、金属、織などの所蔵品がかなりのボリュームで展示されている。
工芸系と言っても、用途の分かるタイプの作品はむしろ少なく、純粋な造形作品が多い。
日本作家だけでなく、海外の作家のものもかなりある。
ほとんど名前を知らない作家のものだけど、見応えがあった。

そんなわけでかなり満足したのだけど、京都国立近代美術館の宣伝の仕方には問題があると思う。
ポスターを見ても、どういう展覧会なのかいまいち分からないことが多いのだ。
近代美術館の展覧会には、「ゴッホ展」のように名前だけ聞けばある程度見当がつくというものが少ない。
なのにポスターがとても不親切なのだ。
よく分からないけど、時間もあるし見てみるか、と思って入ってけっこう面白かった、ということが一度ならずある。
現代アート村の人に伝わればいい、ということじゃなく、もっと一般の人に展示の内容を知ってもらう努力を近代美術館はすべきだと思う。
ちゃんと税金を国民に還元すべき、という視点は持ってもらわないと。
国立なんだからさ。
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