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魔女と呼ばれた少女

アップするのが遅れたけど6月28日に観た映画の続き。

夕食を食べてから観た二本目は「魔女と呼ばれた少女」。
この映画、実駒が観たいと言うので観たのだが、実は僕は全く予備知識なしに観た。
(以下ネタバレ含む。)



舞台はアフリカのどこかだ。
フランス語を使っているのでアフリカのフランス語圏のどこかなのだろう。
妊娠した少女がおなかの中の子どもに話しかけるところから話が始まる。
おなかの中の子どもに、自分の経験したことを話すのである。

ある日少女コモナの住む村が反政府軍に襲われ、コモナは自分の両親を射殺するよう強要される。
冒頭からショッキングな展開だ。
両親を射殺したコモナは他の子どもたちとともに反政府軍に連れられ兵士になる訓練を受ける。
コモナには霊が見えるようになるのだが、それを買われて、反政府軍のリーダーの「魔女」になる。
コモナの魔力を作戦に使おうというのである。
マジシャンと呼ばれるアルビノの少年がコモナと親しくなる。
マジシャンはいずれコモナも殺されると告げ、二人は逃亡をする。

その二人の逃避行と恋愛、悲劇的な結末。
部隊長の子どもを宿し、その部隊長を殺して逃走するコモナ。
過酷な現実が次々と描かれる。
にもかかわらず、この映画は希望を失わない。

帰ってパンフレットを読んで、舞台がコンゴであったことを知った。
映画に描かれるような子ども兵の悲劇は現実にあることだと解説にある。
監督はカナダ人だ。
ベトナム人の父とカナダ人の母を持つキム・グエン監督である。

この映画は、子ども兵の悲惨な現実を描きつつも、若い主人公たちの心の機微やコンゴの黒人社会の助け合いの精神なども同時に繊細に描いている。
絶望だけが支配している社会だという描き方はしていない。
厳しい現実を直視しながらも希望を失わないしなやかさがこの映画の一つの魅力だ。
もう一つの魅力は、コモナの見る亡霊たちの世界の持つ独特な幻想性である。
白塗りの亡霊たちは生きている人間と同じくらいリアルにそこに存在している。
その魔術的な世界とドキュメンタリーのようにリアルなアフリカの描写が調和していて、この映画を味わい深いものにしている。

最近新たな経済圏としてのアフリカが注目を集めていて、それはそれでいいことだと思うけど、アフリカについて僕らはもっと知った方がいい。
悲惨な部分だけをクローズアップするのでも、明るいところだけをクローズアップするのでもなく。
主演のラシェル・ムワンザはストリートで監督に見出された少女だが、この映画で、アフリカ女性として初めてになるベルリン映画祭主演女優賞を受賞した。
マジシャンを演じたセルジュ・カニンダもすごく魅力的だった。
いつかコンゴ人監督の撮った映画も観てみたい。
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