さらにドラキュラ2本(その1)

「ドラキュラ'72」と「新・ドラキュラ悪魔の儀式」のDVDを観る。
両方ともアラン・ギブソン監督作品。
「ドラキュラ'72」は前作「ドラキュラ復活 血のエクソシズム」の続編ではない。
というか今までのドラキュラ・シリーズのどの作品ともリンクしていない。
冒頭、1872年にドラキュラとヴァン・ヘルシングが走る馬車の上で決闘し、ヘルシングが刺し違えてドラキュラを倒す、というエピソードが描かれる。
これは「吸血鬼ドラキュラ」の設定とは違う。
ちなみにヘルシングのファーストネームはローレンスになっているが、これもこの映画だけの設定だと思う。
原作ではエイブラハム・ヴァン・ヘルシングである。
1872年から1972年に時代が跳ぶシーンはなかなかかっこいい。
19世紀のヘルシングとドラキュラの埋葬のシーンからそのままカメラが空にパンし、そこに飛行機の機影が現れる。
クレーンや現代的な橋の映像が続き、時代が現代に移ったことを印象づける。
続いてヒッピー風の若者たちが現れ、いかにも70年代初頭の雰囲気だ。
ドラキュラの復活自体は廃墟となった教会で行われ、そこだけは昔ながらのハマ・ホラーの雰囲気になっている。
ドラキュラを復活させるのはジョニー・アルカードという悪魔崇拝者の若者で、この辺の雰囲気は「ドラキュラ血の味」とちょっと似ている。

1968年、ジョージ・A・ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」とロマン・ポランスキーの「ローズマリーの赤ちゃん」が発表され、ホラー映画は新しい時代を迎えていた。
1970年には現代ものの吸血鬼映画「吸血鬼ヨーガ伯爵」もヒットし、ハマーとしても新しい吸血鬼映画を作る必要があったのだろう。
一気に時代を現代に移し、なおかつハマーの2大スター、クリストファー・リーとピーター・カッシングを再び対決させることで起死回生を狙ったのではないか。
結果、この映画は新しいホラー映画の雰囲気と昔ながらのハマー・ホラーの雰囲気の折衷のような不思議な映画になった。
リーとカッシングの対決は確かに胸踊るものがある。
100年の時を越えてヘルシング一族に復讐しようとするドラキュラと、迎え撃つヘルシングの孫(これをカッシングが2役でやっている)。
このシンプルな構図がいい。
かっこいいじじいの映画になっている。
最後のドラキュラがやられるシーンがちょっと間抜けなんだけど、なかなかがんばった映画だと思う。
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