B級ナイト通常運転(その1)

5月、6月はハリーハウゼン追悼やらなにやらありましたが、今日から通常運転。
第1、第3水曜はB級モンスター映画二本立て、第2、第4はB級ポルノ映画二本立て、という趣向。

今日観たのは「モグラ人間の叛乱」と「吸盤男オクトマン」の二本。
ともにRUNコーポレーションというところから出ている「傑作SF映画選」に入ってます。
以下ネタバレご免。

まず「モグラ人間の叛乱」は1956年のユニヴァーサル映画。白黒。
冒頭フランク・バクスター博士というのが、古代ギルガメシュの時代から近代の地球空洞説までの、人間の地下に対する想像力を語る。
これが意外にまとも。
バクスター博士は本当に大学の教授で、テレビの科学番組のパーソナリティーもしていた人らしい。道理で。

ユニヴァーサル映画なんで、いちおう押さえるところは押さえている。
ちゃんとそれらしいところでロケもしてるし、セットも力が入っている。
撮影もプロの仕事だ。
音楽もいい。
なんだよ、これ意外にまともな映画?
考古学者たちが山上にシュメールの神殿を発見するが、一人が穴に落ちてしまう。
それを追って残りのメンバーが地下に降りていくのだが、通ってきた竪穴が崩落し生き埋めになる。
生き残った三人が奥へ地下道を通ると、そこに地下都市が!
ここまでの展開はかなりいいし、地下都市のシーンは素晴らしい。
マットペインティングとセットの合成だが、スケール感もあり幻想的でもある。
そのあと、謎のモグラ人間が現れて、主人公たちを地下に引きずり込むシーンもよく撮れてる、
しかし、そのあと地下のシュメール人が現れる辺りからストーリーが勢いを失う。

まずシュメール人は地下でとてもつつましく暮らしていて、地上を侵略しようとか全然考えていない。
モグラ人間や一部のシュメール人を奴隷にして鞭で打ったりするのはひどいが、狭い地下で食料も限られているとあっては無理からぬところもある。
モグラ人間については特に説明されていない。
前半は男ばっかし出てくるので、後半シュメール人のお姫様でも出てくるのかが、と思ったら、金髪美人の奴隷が出てきてちょっとしたミスをして鞭で打たれる。
主人子のベントレーというのが止めに入ると、王が、気に入っているのならお前にやる、と言う。
ドラマもへったくれもない。
実はそもそもこのシーンまでベントレーが主人公だと言うのが分かってなかった。
かなり地味顔のおじさんなのである。

その後もいろいろエピソードはあるけど、基本的にそんなに悪い人もいないし巨大な陰謀とかもないので、あまり盛り上がらない。
主人公の持っている懐中電灯を、神の火、とか言って(地底人なので強い光に弱いのだ)、こっそり盗もうとするとか、だいたいそんなレベルの悪巧みしか出てこない。
ラストの方で主人公たちが殺されそうになるところで、唐突にモグラ人間たちが叛乱する。
主人公たちがモグラ人間を助けるエピソードはあるが、だからと言って主人公たちを助けるために叛乱した、というのは無理がある。
ヒロインが煽動したようにも見えるけど、それもやっぱり無理がある。
たまたま積もり積もったものが爆発してそのタイミングで叛乱した、ということのようだ。
それに叛乱なんかなくても主人公たちは結局助かるようになっていたことが判明して、モグラ人間たちの叛乱が浮いてしまっている。

そんなわけで、今いち盛り上がりには欠ける本作だが、モグラ人間は造形も悪くないし、数もけっこう出てきて、絵的にはそれなりに見栄えする。
ポスターで見ると怖そうだけど、全然怖くないよ。
モグラ人間はいいやつらだよ。

あと、シュメール人が英語話していて、おいおいと思ったら、シュメール人の方から、こいつらは我々の言葉をしゃべってる、とか言い出す。
考古学者の主人公が、いや、われわれは古代シュメール語を勉強したんだ、と説明して、要するにシュメール人に捕まってから後はシュメール語で会話している、という体らしい。
これは斬新だ。
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