日本一のホラ吹き男

毎週火曜は邦画特選席である。
あれ?邦画劇場だっけ?
まあどっちでもいいや。

先々週から講談社が出している「昭和の爆笑喜劇DVDマガジン」を隔週で観ている。
先々週観たのが「ニッポン無責任時代」、今週が「日本一のホラ吹き男」だ。
「ニッポン無責任時代」は東宝クレージー映画の第1作で1962年作品。
「日本一のホラ吹き男」は植木等が単独主演した「日本一シリーズ」の第2作目で1964年作品。
監督は二作とも吉澤憲吾。

「ニッポン無責任時代」も面白かったけど、個人的には「日本一のホラ吹き男」の方が面白かった。
「ニッポン無責任時代」は高度経済成長期の日本で会社のために一生懸命働いているものの、本当の自分はこうじゃないんじゃないかと思っているサラリーマンの琴線に触れるアナーキーさが魅力なのだと思うけど、残念ながらその前提になる文脈を僕が共有していない。
僕は未だにサラリーマンの生活というものを上手く想像できない。
マンガで、このジャンルは描けない、と思うものの筆頭がビジネスマンガで、その次がスポーツマンガだ。
もっとも「ニッポン無責任時代」のスタイルは、風来坊がある町にやってきて去っていく股旅ものの一種ともとれる。

「日本一のホラ吹き男」もサラリーマンものに違いないのだが、こちらはタイトル通り大きなホラ話で、話がどんどん飛躍するのが楽しい。
この年の話題だった東京オリンピック(前のね)のネタから入って、すぐに植木等演じる初等(はじめひとし)のご先祖様(もちろんこちらも植木等が演じている)の話になる。
この時代劇のパートが、なにしろ東宝映画なんで、美術も衣装も本格的だ。
すごく贅沢な作りをしている。

元々三段跳びの選手だった初等が、ご先祖様を見習って三段ステップで大会社で出世していくという、言ってしまえばそれだけの話なんだけど、そのトントン拍子で話が進んでいく疾走感がかっこいい。
ヒロインを浜美枝が演じていて、そのせいもあってか、仕事も女もものにしていく初等がまるでジェームズ・ボンドみたいだなあ、と思ったら本当に後半はスパイものみたいな感じになる。
もっとも浜美枝が日本人初のボンドガールを演じる「007は二度死ぬ」は1967年作品で、こっちの方が先なのだ。

谷啓演じる技術者がひどいどもりで、お酒を一定以上飲むと急に流暢にしゃべりだす、というのがおかしかったんだけど、これ今だとアウトだろうなあ。
「どもり」がもうアウトだからなあ。
その技術者が開発した発明品が冷暖電球、という冷房と暖房と照明を兼ねた電気製品なんだけど、照明はともかく冷暖房はすでにエアコンで一体になってる訳で、先見の明がある。
そういうところも時代を感じさせて面白い。

時々ミュージカルみたいに登場人物が歌いだすのも楽しい。
なんといってもクレージーキャッツはミュージシャンなのでその辺はお手のものだ。
しかも、なんか弱気になったときに聞くと元気出る歌なんだよね。
お父さん世代のサラリーマンもこの歌に元気づけられてたんだろうなあ。

これからも吉永小百合と交互にこのシリーズ観ていく予定。
東宝喜劇がなんと50本!
ほとんど観たことない映画ばっかりなので楽しみです。
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