インフェルノ

水曜B級ナイトは先週に続いてダリオ・アルジェント魔女三部作。
アルジェントはB級じゃない!とお怒りの方もおられると思いますが、その辺わりと適当なのでご勘弁。

今日観たのは魔女三部作第2作の「インフェルノ」。
1980年の、なんと20世紀フォックス映画だ。
観るのは初めてなんだけど、実はサントラは聴いている。
今回はいつものゴブリンじゃなく、キース・エマーソンなのだ。
エマーソン・レイク・アンド・パーマー、略してELPのエマーソンですよ。
といっても若い人は知らんじゃろうなあ。
ツタヤで「タルカス」とか「展覧会の絵」とか借りてみてはどうかのう。
キース・エマーソンはアニメの「幻魔大戦」の音楽もやっとるが、これも知らんじゃろうなあ。
まあ、どうしても観にゃいかん映画ではないが、音楽はよいぞ。

で、「インフェルノ」だ。
魔女三部作と言っても、「サスペリア」と話が続いているという訳ではない。
ないと思うけどな。
ウィキで見たら、この映画に原作小説があるのを知ってびっくりした。
原作小説あってこれなのか。
アルジェントすげえ。
だって、ストーリーあってないようなもんだよ?

いや、いちおうストーリーありますけどね。
ストーリーを追おうという気にそもそもならない作りなんだよね。
突っ込みだすとキリがないし。
かっこよく言えば、この映画は最初から夢の論理に従っている。
たぶん、アルジェントの映画はどの映画もたいていそう。
現実的に考えるとありえないことが次々起こるんだけど、それが夢の中で起きる出来事のようなリアリティーを持っていて、その波に乗っていると、矛盾もさほど気にならない。
でも一度冷静になってしまうと何もかもおかしい。

この映画でも、赤と青と黄色の、お化け屋敷みたいなライティングが強烈だ。
水とかガラスとか布とか言った素材をアルジェントは巧みに使う。
特に、ガラスはアルジェント映画に欠かせない素材だと思う。
空間を仕切るが視界は遮らない。
おぼろげに向こうが見えたり、反射して鏡像を映したりする。
脆くてすぐ割れるが、容易く人を傷つける。
そういう矛盾した特性がアルジェントの個性とよく合うんだろう。
この映画でもガラスが至る所で効果的に使われている。

あとこの映画、猫ホラーでもある。
猫がたくさん出てくる。
猫を虐待してはいけない、というのがこの映画が持つほとんど唯一の教訓だ。
蟻とネズミも出てくる。
そういう動物を使うのもアルジェントは上手い。
と、ここは褒めとく。

最後の方で、ある重要な登場人物が主人公に「謎を解いたな。私が誰か分かっただろう」というのに対して、主人公が「分かりません」と答えるシーンがある。
うん、分からないと思う。
そういう謎解きとかいうロジカルな作りになってないから。
なんのことやら分からない主人公に対して、聞かれもしないのに謎がどんどん明らかになっていくラストは圧巻だ。
全然腑に落ちない。
落ちないままに映像はたたみかけるようにエンディングに向かって突き進むのだ。
キース・エマーソンの華麗な曲にあわせて。

あとびっくりしたのが、前作に引き続き大女優アリダ・ヴァリが出演していることだ。
「第三の男」とか「夏の嵐」とか「かくも長き不在」とかのアリダ・ヴァリですよ。
前作と同じ役なのかと思ったら、そうではないらしい。
よくOKしたなあ。
スポンサーサイト
プロフィール

おがわさとし

Author:おがわさとし
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR