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サスペリアPART2/赤い深淵

サスペリア祭番外編ということで、「サスペリアPART2/赤い深淵」を観た。
番外編、というのは、この映画、「サスペリア」とは本来関係がない映画だからだ。
制作は「サスペリア」よりこちらの方が先。
「サスペリア」が1977年、「サスペリアPART2」は1975年の作品。
日本での公開は「サスペリア」の方が先だったので、サスペリア人気にあやかって「サスペリアPART2」にさせられてしまったのである。
1970年代から80年代にかけての海外ホラーの邦題はほんとにむちゃくちゃだったのだ。
「サンゲリア」とか「ゾンゲリア」とか「バタリアン」とか意味のないタイトルつけられたり(そんな言葉は映画の中に出てこない)、「悪魔のいけにえ」「悪魔のはらわた」「死霊のえじき」「死霊のはらわた」等々、限られた数の単語の順列組み合わせみたいな安易なタイトルつけられたり。
「サスペリアPART2」はホラーというよりサスペンスなのだが、当時はホラーの扱いだったんだと思う。
以下、なるべくネタバレしないように書くけど、まだ観たことなくてこれから観る予定の人は読まない方がいいかもね。

実はこの映画は以前観ているはずなんだけど、ほとんど覚えていなかった。
連続殺人を扱ったサスペンス映画で、フーダニットもののミステリーとしても一定の水準に達している。
よく考えるとおかしなところはたくさんあるんだけど、ミステリーとして手堅くまとめている。
映像はトリッキーで華麗だ。
監督デビュー作の「歓びの毒牙」を観たときにも思ったんだけけど、初期のアルジェントはヒッチコック直系のサスペンス映画の技巧派監督だったのである。

しかし魔女三部作を観たあとにこの映画を観ると、最初に書いたようにこの映画は「サスペリア」と直接の関係はないものの、すでに魔女三部作で展開されるテーマが随所に現れていることに気づく。

まず、建築物に対するオブセッションが挙げられる。
魔女三部作が、三人の母神に捧げられた三つの建築物を舞台にしているように、この映画にも物語の核になる建築物が登場する。
その建築物が重要な手がかりであることに主人公が気づくくだりに説得力がないのがこの映画の一つの欠点なのだが、それはともかく、忌まわしい過去をはらんだ建築物、というテーマが魔女三部作に共通している。
この建物がアールヌーヴォー風の装飾を施したなかなか立派なもので、ロケ地選びにはそうとう気を使っているのが分かる。
ていうかイタリアっていうのがこういうロケ地に事欠かない土地なんだろうね。
行ったことないけど。

この建築物に隠された部屋がある、というのも「サスペリア」と共通。
最初の犯罪がそこに封じ込まれているのだが、どうして最初の犯罪が明るみに出なかったのかは謎、というかちょっと無理がある。
しかし、映画を観ているときは映像に説得力があって、おかしいんだけど、まあ許せる。

そして最後に解き明かされる謎は、テーマとしてはそのまま魔女三部作につながるテーマだ。
そこにはアルジェント自身の無意識的なオブセッションが投影されているだろう。

魔女三部作と「サスペリアPART2」を続けて観て、アルジェントに関してはちょっと食わず嫌いなところがあったなあと反省。
ジョージ・A・ロメロみたいな骨太の巨匠ではないけど、独自の美学とオブセッションを持った面白い監督だと再認識。
未見のものも多いので、来年またどこかでかためて観る予定。
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