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逃走迷路

毎週木曜日は月極映画祭である。
今年からそうなった。
2014年1月はアルフレッド・ヒッチコック監督特集Part1である。

ヒッチコックの映画は何本か観ているけど、ものすごくはまったということはない。
なんと言うか、演出にわざとらしさを感じて今ひとつ好きになれなかったのだ。
ヒッチコックの影響を受けてそれをより洗練させたようなブライアン・デ・パルマなんかを観て、ヒッチコックが古く感じたのかもしれない。
「the hitchcock collection」の1、2というDVDボックスを持っているので、とりあえずそれを順番に観る。
「レベッカ」とか「北北西に進路をとれ」とか「ダイヤルMを回せ」とか抜けてる作品も多いんだけど、まああるものから観ていこうと。
全部いわゆるアメリカ時代の作品です。

第1回(1月9日)に観たのは「逃走迷路」。
初見。
原題は「SABOTEUR」、「破壊工作者」というような意味です。
作られたのが1942年なので、破壊工作者は枢軸国のイメージなんだと思う。
キューバに亡命する話も出てくるから、ちょっと共産圏のイメージも入っているのかもしれないけど。

飛行機を作る軍需工場が破壊工作に合い、無実の罪に問われた主人公が逃避行をする前半部と、破壊工作者達と対峙して追いつめていく後半部に大きく分かれている。
前半部で主人公を助けるのが、トラックの運転手、盲人、サーカスの見せ物芸人(ヒゲ女とか小人とかシャム双生児が出てくる)で、社会的弱者を選んでいる。
それに対して破壊工作者は上級社会の人間に設定されていて、ヒッチコックってそんな社会派だっけ?
作られたのが戦時中ということもあって、ヒッチコックはこの映画で意外なほど熱を込めて民主主義の価値を説いている。
そして市井の人の善意を讃えている。
あんまりヒッチコックにそういうイメージなかったな。

前半で主人公と一緒に逃避行をすることになるモデルのヒロインがいて、そのヒロインがモデルをした看板が何回も出てくる。
その看板の文字がストーリーと上手くマッチするようになっていて、そこはヒッチコックらしい面白い趣向。

後半の主な舞台が、慈善パーティー、映画館、自由の女神、と公衆の目の前というのも面白い。
映画館のシーンはさすがに上手い。
コメディー映画が上演されている中で銃撃戦が行われるのだけど、観客は最初映画の中の銃撃と区別がつかない。
トリッキーで魅力的なシーン。
わざとらしい、って言えばわざとらしいんだけど、やっぱり上手いなあ、とは思う。

映画の中で破壊工作者が、破壊工作での「タイミングの重要さ」を力説するシーンがあるんだけど、これはヒッチコックの映画作りについての考えを表しているようにも思える。
早すぎても遅すぎてもだめだ、というのはヒッチコックのサスペンスの作り方そのものじゃないか。

ラストの自由の女神はどうやって撮ってるの?と思うような構図で高さを強調してスリルを盛り上げている。
それと、やっぱり自由の女神で全体主義に対する自由の価値もシンボライズしているわけで、ここでも意外に社会派なヒッチコック。

次回は「疑惑の影」。
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