カポーティ

フィリップ・シーモア・ホフマン追悼第4弾は「カポーティ」。
フィリップ・シーモア・ホフマンはこの映画でアカデミー主演男優賞を取っている。

トルーマン・カポーティの代表作「冷血」が生まれた背景を描いた作品。
実は「冷血」読んでない。
ついでに言うと「ティファニーで朝食を」も読んでない。
お恥ずかしい。

「冷血」は1959年に起こった実在の殺人事件に取材したドキュメンタリー小説で(読んでないけど)、この映画はそのカポーティと被告人二人のうち一人であるペリー・スミスの交流を中心に、カポーティの苦悩を描いている。
カポーティ役のフィリップ・シーモア・ホフマンは普段と声やしゃべり方まで変えている。
メイキングの中に本物のカポーティの映像があるんだけど、かなり似せていることが分かる。
ちなみに顔はそんなに似てない。

映像が端正で美しく、隅々まで神経が行き届いている。
演出は押さえ気味で、気品がある。
カポーティとペリー・スミスの関係は安っぽいヒューマニズム的なものではなく、カポーティの芸術家としての野心とカポーティを利用して助かろうとするスミスの思惑が絡んだ息詰るような関係である。
カポーティはけっこう平気でスミスに嘘をつく。
カポーティの打算や二面性も映画は隠さず描く。
しかし、不幸な少年時代を送ったもの同士の友情のようなものもそこに生まれてくる。
カポーティは物語の結末を描くためにスミスの死を願い、同時にスミスの死を恐れいてる。
そのことがカポーティを追いつめていく。

ペリー・スミス役のクリフトン・コリンズJr.が印象的な演技を見せている。
その他の脇役陣も重厚な演技を見せていて、物語を支えている。
「冷血」も読まなきゃなあ。


今回観た4本の映画で、フィリップ・シーモア・ホフマンはラジオのロック番組のDJ、演劇を研究する大学教授、舞台の演出家、作家を演じている。
適当に選んだのだが、たまたまどれも表現に関わる仕事をしている人物の役である。
それだけ表現者に愛され信頼された役者だったんだなあ、と思う。
46歳の死は早すぎた。
残された人間に出来るのは冥福を祈ることと作品を観続けることだけだ。
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