夜と霧

火曜、水曜とお気楽な映画のDVDを観たあと、木曜はいきなりヘビー。
アラン・レネ監督、1955年のドキュメンタリー映画「夜と霧」。
アウシュヴィッツ強制収容所を題材に、当時の記録映像や写真と、現在(と言っても1955年当時)のアウシュヴィッツ収容所跡の映像で構成されている。
わずか31分の作品だが、その衝撃は筆舌に尽くし難い。

当時の記録映像・写真には見たことがあるものも多かったが、改めて衝撃を受けた。
見たことのなかったものには正視に堪え難いものも少なくない。
しかし、映画は単にショッキングな事実を羅列するだけではない。
写真を改めて映画に撮る、という技法は「ヴァン・ゴッホ」などでアラン・レネが絵画について行った技法でもある。
それはその写真なり絵画なりを改めて見つめ、それを解釈する視線を提示している。
現在のアウシュヴィッツ強制収容所跡を移動カメラが執拗に追っていく視線がそれに重なる。
アラン・レネは、アウシュヴィッツの事実に対してどう向き合うべきかを問いかける。
映像はそこで起こったことを本当に描きうるのかと、人間の想像力の限界を問う。
そして映画は、過去の、自分と関係のない出来事としてではなく、いかに自分の問題としてアウシュヴィッツを考えうるか、という思考に観客を導く。

重い、しかし観られるべき映画。


最近たまたまゲッベルスを扱った「国民の映画」を観た。
先日はヒトラーの愛人だったエヴァ・ブラウンが、DNAテストの結果、ユダヤ人だった可能性が高い、と言うニュースに驚愕した。
図書館で「アンネの日記」が破られる事件もあった。
どうもこの問題について今考えろと言われている気がする。
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