鈴木則文監督追悼

久々のポルノナイトは、今月15日に亡くなった鈴木則文監督を偲んで、鈴木則文監督の東映ポルノ2本+αを観る。

まずは+αの一本の「ゾンビ・ブライド」。
人気AV女優のみづなれいさんが主演したなんとも奇妙なゾンビ映画。
不倫相手に殺されたOL(これがみづなさん)がゾンビと化して、先輩ゾンビでゾンビ相手にバーをやっている女性と淡々と日常生活を送るという、日常系ゾンビ映画。
ホラーと言うほど怖くないし、コメディと言うほどおかしくないし、ポルノと言うほどエロくない。
どちらかというとしみじみした、女性のささやかな自立を描いた作品。
先輩ゾンビが自転車に乗れないというので、原っぱで自転車の練習をするところとか実にほのぼのしている。
不倫相手に対しても派手に復讐するのかと思ったら、案外優しい。
みづなさんはこの映画の中で29才という設定になっている。
これはこの映画が公開された2013年のみづなさんの公式年齢より上なのだが、今年の誕生日にみづなさんが、実は年齢サバ読んでいて今年30歳になる、とカミングアウトしたので、結局公開時の実年齢と合っていたことになる。
作っている人は知っていたのかどうなのか。
みづなさんはゾンビメイクでも奇麗で、ゾンビ演技をしていても可愛い。
ちなみに「ブライド」と題しているが、エンディングに花嫁姿の写真が使われる以外、花嫁シーンはない。

さて、鈴木則文監督追悼二本立ての一本目は「温泉みみず芸者」。
1971年の東映映画。
鈴木監督が初めて手がけるポルノ路線の作品で、東映ポルノの二枚看板、池玲子と杉本美樹の主演デビュー作でもある。
温泉芸者シリーズとしては4本目。
松井康子の多胡初栄、池玲子の多胡圭子、杉本美樹の多胡幸子の母娘は全員タコツボ名器の持ち主。
ご先祖様が蛸壺を発明した人で、お墓も蛸壺型なのだ。
くだらない。
実にくだらない。
そのくだらなさが大変いい感じだ。
池玲子の多胡圭子が主演で、彼女が母親の借金を返すためにトルコ風呂(死語)や温泉場を渡り歩くのだが、お母さん役の松井康子がまた素晴らしい。
それに妹の杉本美樹が加わって、温泉場に現れた竿師三人組とセックス三番勝負をするクライマックスはほとんどシュールなくらいの馬鹿馬鹿しさ。
直接的な性描写が出来ない分、波や祭の映像をインサートして隠喩的にセックスを表現しているのが今観ると実に馬鹿馬鹿しくておかしい。
あと、前半で杉本美樹が母親の情事をのぞくために、先っぽをくわえて濡らしたバナナを障子に押し込んで穴を開けるシーンが秀逸だった。
池玲子の相手役が小池朝雄の板前でこれがまた渋い。
山城新伍も安定のおかしさ。
川谷拓三がちょい役だけどいい味。

二本目は「女番長ブルース/牝蜂の挑戦」。
女番長と書いてスケバンと読む。
1972年のシリーズ第2作。
舞台は京都で、新京極とか京都駅とか国際会館とか知っているところがたくさん出てきて楽しい。
昔懐かしい八千代館も映っている。
そういうポルノ映画専門の封切館があったんですよ。
一度入ってみたいと思いながら結局一度も入らないうちにつぶれてしまった。
さらに万博公園まで出てくる。
万博の翌年という設定。
池玲子が主演で、宮内"仮面ライダーV3"洋がレーサーを目指す元愚連隊役をかっこよく演じている。
物語はけっこうシリアスで、池玲子率いるパール団と対立する黒百合会、さらに小池朝雄が組長をしている黒地組の三つ巴の抗争劇。
暴力団黒地組がもちろん一枚も二枚も上手で、黒百合会は解散させられたあげくコールガールに仕立てられてしまう。
大人の権力を象徴する黒地組に不良娘たちがいかに一矢報いるか、というのが物語全体の大きな構図になっている。
予告編では「ポルノ・アクション巨編」と銘打っているし、緊縛ろうそく責めシーンなんてのもあるけどポルノ色は薄め。
荒々しい肌触りの青春劇である。

鈴木則文監督の映画をたくさん観ているわけではないが、この猥雑でエネルギッシュで反骨精神旺盛なイメージが僕の鈴木監督のイメージだ。
これからも鈴木監督の作品をたくさん観て感想書く予定。
鈴木監督、お疲れ様でした。
あちらで小池朝雄さんや川谷拓三さんと楽しく語らってください。
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