東宝特撮ナイト第7夜(「世界大戦争」と「妖星ゴラス」)

東宝特撮映画のDVDを制作順に観ていく東宝特撮ナイト第7夜は1961年の「世界大戦争」と1962年の「妖星ゴラス」。
人類滅亡の危機を扱った重厚な作品が並んだ。
「世界大戦争」は東宝特撮映画の中でも異色の、リアルな滅亡SFだ。
具体的な国名は出てこないが、連邦国というのが西側、同盟国というのが東側である。
第三次世界大戦を扱った作品だが、基本的に庶民の視点から描いているのが特徴。
フランキー堺演じる運転手の家族を中心にきめ細かい日常描写を重ね、それに連邦国側、同盟国側の一触即発の状況と山村聰演じる日本国首相らの動向を平行して描く。
フランキー堺と乙羽信子が夫婦なんだけど、フランキー堺が1929年生まれ、乙羽信子が1924年生まれだから姉さん女房だな。
笠智衆も実にいい味。
連邦国側も同盟国側も英語話してるのは変な感じだけど、自分たちの日常と世界情勢が深く関わっていることに自覚的だった時代の映画だ。
第二次世界大戦が終わってまだ16年しか経っていなかった頃である。
しかも東西冷戦のまっただ中で、世界が一番滅亡に近づいたと言われるキューバ危機は翌年のことである。
当時はこの内容は決して絵空事ではなかったのだ。
「妖星ゴラス」も破滅SFだが、こちらは国際的な協力によって危機が辛くも回避される。
地球をロケットにして移動するというアイディアは一見荒唐無稽だが、ゴラスが地球の6000倍以上の質量を持っているなら地球の軌道を動かすほうが当然理にかなっている。
あんなジェット噴射では地球の空気が宇宙に放出されてしまって大変だけど、光子ロケット的なものならありうるんじゃないのかな。
実際に可能かどうかはともかく、SF的には十分ありなアイディアだと思う。
二作とも当時の世界情勢から来る危機意識を強く反映した映画だ。
では今この時代より安心できる状況になっているのかというと、最近の内外のニュースを見る限り怪しいものだ。
そして日本人はどうもこの頃より国際的な視野を失っているような気がしてならないのだ。
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