レッド・プラネット

6月の月極映画祭のお題は「観逃していたSF映画」。
2回めは2000年の「レッド・プラネット」。
監督はアントニー・ホフマンという人。

観逃していた、と言うか、この映画については公開時の記憶が全くない。
日本での公開は2001年の1月というから、僕が今の大学に勤めるちょっと前。
お金がなくて、映画を観るのを控えてたのかもしれない。
よく覚えてないけど。
この映画はたまたま某大型中古書店でDVDを見つけて、こんな映画があるのか、と思った程度。
そんなわけで大した期待もせずに観た。
以下ネタバレあり。

ヴァル・キルマーといえば僕にとってはオリヴァー・ストーン監督の「ドアーズ」でジム・モリソンを演じた人だが、この間たまたまテレビで最近の写真が出ていてすごく太っていたのでびっくりした。
まあジム・モリソンも長生きしていたら太ってたかもしれないが。
そのヴァル・キルマーと「マトリックス」でトリニティーを演じたキャリー=アン・モスが主人公。
他にテレンス・スタンプなどが出てくるが、登場人物はほぼ6人だけである。

21世紀の中頃、地球が汚染されたので人類は火星をテラフォーミングしようとする。
火星に藻を繁殖させて最初は上手くいっていたのだが、何故か途中から酸素濃度が下がってしまう。
その原因を探るために有人宇宙船で6人のクルーが火星に向かう。
というようなことをキャリー=アン・モスのナレーションで冒頭長々と説明する。
あまり上手いやり方ではない。

最初に地球の影から太陽が出てくるシーンが有り、キャリー=アン・モスの船長役の名前はなんとボーマンである。
いや、いくらなんでも「2001年宇宙の旅」の影響受けすぎだろう。
「2001年」の影響を受けたとおぼしいシーンは全編に散りばめられている。
しかしそれだけに映像はなかなか本格的だ。
例えば宇宙船内の重力にしても怪しげな重力発生器ではなく、「2001年」みたいに回転で生み出している。
なんでもないことだが、案外そんなSF映画は少ない。

火星に到着する直前にフレア・バーストを受けて宇宙船は大破。
かろうじて船長以外の5人が火星に不時着、ボーマン船長は宇宙船に留まる。
そこからのサバイバル劇が本筋で、「月は地獄だ」以来の古典的テーマである。
いや、もっと古いのあるかな。
あるだろうな。

話は地味だし、展開も先が読めてしまう。
でも僕はけっこうこの映画は拾い物だと思った。
「2001年宇宙の旅」ほど深遠ではないし、「ゼロ・グラビティ」ほどの迫真性はない。
でも「2001年」と「ゼロ・グラビティ」の間でこれほど科学的な考証のきちんとしたSF映画を他に知らない。
20世紀の終わりにこんなまっとうな火星SF映画が作られていたとは知らなかったよ。
火星についての情報はもうすでに古くなってるけど、志は買いたい。
細かいギミックなんかもよく出来ている。
HAL9000的なロボットも出てきて、これはまあお約束だからなあ。
火星探査用のロボットに対ゲリラ用戦闘モードが仕込まれているのはなんでやねん、とは思うが。

この映画ではキャリー=アン・モスのボーマン船長がかっこいい。
「2001年」は女っ気のない映画だったからなあ。
「エイリアン」以降はSF映画も女性の時代ですよ。
テレンス・スタンプは意外に地味な役だったけど、さすがに存在感がある。

来週は「ガタカ」。
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