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東宝特撮ナイト第11夜(「怪談」)

東宝特撮映画DVDコレクションを公開年順に観ていく東宝特撮ナイト、第11夜は1965年公開の「怪談」。
小泉八雲の原作を小林正樹監督が映像化した異色作で、東宝特撮映画という括りでいいのか疑問だけど、名作ではある。

3時間の大作で、「黒髪」「雪女」「耳無し芳一」「茶碗の中」の4つのエピソードからなっている。
オープニングからして渋くて、東宝特撮映画、という印象ではない。
ほとんどセットで撮られているのだが、美術、照明が極めて様式的で幻想的。
武満徹が「音楽音響」でクレジットされていて、音楽と音響を区別せず、全ての音が一つの感性でまとめられているのも特筆すべき点。
音楽劇的な趣さえある。

「黒髪」は極端に台詞の少ない作品で、もっとも様式的。
主演は三國連太郎。
ストーリー自体はオーソドックスなゴーストストーリーだが、時間ホラーでもある。

「雪女」は美術と照明が素晴らしく、特に目玉が浮かんだ空のイメージが鮮烈。
コッポラが確か「ドラキュラ」で真似してた。
平井和正・桑田次郎(現・二郎)コンビの「エリート」が「怪談」公開の直後だから、あの宇宙生命体アルゴールのイメージもここから取ったのかもしれない。
雪女は岸恵子、巳之吉を仲代達矢が演じている。

「耳無し芳一」も美術が豪華だ。
芳一を演じているのは中村嘉葎雄。
これが一番長いエピソードで、志村喬や田中邦衛も出ていてコミカルな場面もある。
丹波哲郎が平家の亡霊を演じていてさすがの迫力。
壇ノ浦の合戦は絵巻風の絵とセットを組んで撮影した合戦場面が平行して使われていて豊かなイメージを生んでいる。
芳一が亡霊の前で琵琶を弾くシーンも様式美に富んだ、それでいてダイナミックな映像で飽きさせない。
全身に般若心経を書かれた芳一と亡霊が対峙するシーンはデリケートな合成がなされていて、確かに特撮映画としても楽しめる。
「耳無し芳一」という誰でも知っている話を大きくふくらませて、全体に非常にスケールの大きな物語になっていることに感心する。

最後に、結末のない話として「茶碗の中」という小品が置かれているのだが、シュールな味わいのある怪談で、怖さから言えばこれが一番怖い。

小林正樹という巨匠の作品はこれとドキュメンタリーの「東京裁判」くらいしか観てない。
そのうち「人間の條件」六部作と「切腹」で特集組もうかな。
ヘビーそうだな。

次回は「フランケンシュタイン対地底怪獣」と「大冒険」。
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