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タワーリング・インフェルノ

ジョン・ギラーミン追悼、2週目は代表作「タワーリング・インフェルノ」を久しぶりに観た。

始まってすぐ色もタイトルロゴも美術も衣装も何もかも70年代の匂いがするのにちょっと驚いた。
1974年の作品なんで当たり前なんだけど、70年代の映画ってこんな大作でもどこかチープな感じがするのはなんでだろうね。
どこか、アメリカン・ニューシネマの匂いも漂う。
「明日に向かって撃て!」のポール・ニューマンと「俺たちに明日はない」のフェイ・ダナウェイが出ているというだけではなく、腐った体制派と信用できる反体制派、というような図式がそれとなく読み取れる。
1972年の「ポセイドン・アドベンチャー」に続く「パニック映画」の代表作とされる作品だけど、グラス・タワーという密室には当時の閉塞的な空気感が反映されていたのかもしれない。

当時「ポセイドン・アドベンチャー」の方が面白かったと思った記憶があるのだが、今観返すと案外地味な映画である。
派手なシーンはクライマックに少しあるくらいで、スペクタクル性という点では今観ると大したことはない。
むしろ265分という長い上映時間のほとんどが「小さな物語」の集積からなっていることが印象的だった。
オールスターキャストのグランド・ホテル形式映画だから、というだけでなく、非常に多くの登場人物を一人一人かなり丁寧に描き出している、という印象がある。
ポール・ニューマンとスティーブ・マックイーンが両看板なのだが、その二人のヒーローぶりを描くというより、その場にいあわせた市井の人々の小さな物語を描くことにかなり重点が置かれている。
パーティーの招待客のようなセレブより、ビルの警備員や消防士やバーテンのような平凡な人間をより共感を持って描いているのも確かだ。
「タワーリング・インフェルノ」と「キングコング」の監督ということでジョン・ギラーミンを大作スペクタクル映画の監督と勝手に思い込んでいたところがあるのだが、先週観た「喰いついたら放すな」にしてもこの映画にしても、むしろ小さな物語を描くのが得意な監督だったのかもしれない。

この映画で一番印象に残るのはフレッド・アステア演じる詐欺師の男だろう。
ジェニファー・ジョーンズを相手に、詐欺師になりきれない詐欺師を、繊細に優雅に、かつ哀愁たっぷりに演じている。
名演である。
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