新寳島

4月は1日しか日記を書かなかった。
気がついたら涼しさが快になる季節になっていた。
夏好きの僕としては好ましい。

今日は「レッド・クリフ Part2」を観てきて、面白かったけどそれ以上の感想はない。
今日外出した目的はそれより手塚治虫の「新寶島」復刻版を探すことだったのだ。
3月に出たこの本を買おうと思ってアマゾンで検索したらすでに品切れ状態。
マーケットプレイス(古本)では法外な値段がついている始末。
慌てて書店にあるのを買おうと思ったのだ。
幸い映画館の横にある紀伊国屋に置いてあった。
早速読んでみる。
講談社の手塚治虫全集にも「新宝島」があるが、こちらは全ページ描き下ろしのリメーク版。
「新寳島」の質に納得していなかった手塚先生が全集に入れるのをがんとして受け入れなかったのだ。
全集版「新宝島」はオリジナルの「新寳島」をモチーフにした一種のメタ・フィクションで、読み比べてみると全然別物だ。
僕はオリジナル版「新寳島」の方が面白く感じた。
手塚先生が指摘しているように、この作品の描き版の絵はかなり稚拙だ。
しかしこの絵にはある種の生々しさがある。
全集版のすっきりした絵にはない、猥雑な生々しさだ。
例えば海賊ボアールがサメに片手片足をもがれるエピソードがあるが、全集版の整理された絵ではあまりリアリティを感じない。
復刻版の絵だと、ここには何かリアルな手触りがある。
大友克洋的なリアリティとは違う、生理的な生々しさだ。
これだけでボアールというキャラクターの不気味さが違ってくる。
「千古の密林」も「人食い人種」もオリジナル版の方が想像をかきたてる。
一口で言うといかがわしい。
手塚治虫の魅力の一つはこのいかがわしさだと思う。
それがこの復刻版では強く感じられる。
ところで復刻版「新寳島」に出てくるバロンの顔が手塚風ではないなあと思ったら、これは原作の酒井七馬さんが描き直したものだそう。
と、これは全集版のあとがきに書いてあった。

話は変わるが、忌野清志郎さんの訃報に接する。
とても寂しい。
合掌。
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